男性がこの施術を調べはじめると「出てくるのは女性向けの説明ばかり」で、たいていここで手が止まります。
男性の顔でとくに違ってくるのは皮膚の厚さ、目指すフェイスライン、出血量の3つです。しかも「男性のほうがダウンタイムは長くなることが多い」と案内している院があります。
- 皮膚の厚さ:同じ量を吸引しても変化が見えにくい
- 目指すフェイスライン:下顎角をくっきり出したい希望が多い
- 出血量:多くなりやすく、ダウンタイムが長引く傾向
それと、もうひとつ。男性の美容医療は、もう珍しい選択ではありません。
リクルートの美容センサス2024年下期(美容医療編)によると、20代男性の16.4%が直近1年のあいだに美容医療を利用しています。全国の15〜69歳13,200人を対象にした調査で、公表は2024年12月12日です。
- 男性の顔で、女性と生理的に違ってくる点(皮膚の厚さ・下顎角・出血量)
- 男性のダウンタイムが長引きやすい理由と、隠しにくさをどう考えるか
- 5院のメンズ窓口の有無と、顔の料金が公式で確認できるかどうか
- 費用の目安と、必ずセットで見ておきたいリスク・副作用
- 男性が受ける前に、カウンセリングで確認しておきたいこと
【結論】男性の顔の脂肪吸引で、女性と違ってくるのは3点
男性の顔の脂肪吸引で女性と違ってくるのは、皮膚の厚さ、目指すフェイスライン、出血量の3つで、施術の手順が男性用に変わるわけではありません。
変わるのは同じ施術をしたときの見え方と回復のしかたなので、先に一覧を置いておきます。
| 違ってくる点 | 男性の場合 | 確認できた出典 |
|---|---|---|
| 皮膚の厚さ | 女性より皮膚が厚く、同じ量を吸引しても見た目の変化が少なく見えることがある | 湘南美容クリニック渋谷院 公式 |
| 目指すライン | 下顎角(エラ下からあごにかけての角)のラインをくっきり出したい、という相談が多い | 湘南美容クリニック渋谷院 公式 |
| 出血量とダウンタイム | 血管が太いぶん出血量が多くなりやすく、腫れ・内出血が強く出て、ダウンタイムが長くなることが多い | 湘南美容クリニック渋谷院 公式 |
| 顔の料金 | 男女で料金を分けている院は、確認した5院では見当たらなかった | 各院の公式料金ページ |
| 隠しやすさ | メイクで覆う手段が使いにくい。ただし公式の記載は見当たらず、一般的な回復傾向からの見立て | —(見立て) |
気づいてほしいのは右の列で、皮膚・骨格・出血量という生理的な差を公式に書いている院は、調べた10サイトのなかで1つだけでした。
つまり男性向けの情報は量ではなく質の面で薄いので、そこを埋めるために確認できた一次情報を順に開いていきます。
男性が顔の脂肪吸引を選ぶ理由は「清潔感」と輪郭のライン

男性が顔の脂肪吸引を検討する動機として公式ページでいちばん多く語られているのは、あごから首にかけてのラインをはっきりさせたいという希望です。
下顎角のラインが出ているほうが洗練された印象になります。だからフェイスラインを出したいという相談が多いです(同院公式)。
- 下顎角のラインが出ている=洗練された印象になる
- だからフェイスラインを出したいという相談が多い(湘南美容クリニック渋谷院公式・2026年9月6日確認)
男性の目的地は「小さい顔」ではなく「輪郭が見える顔」に寄りやすく、同じ施術でもゴールの置き方が違うんです。
痩せても顔だけ残る、という悩み
男性の脂肪は腹部に次いで胸・腰、そして顔(頬・顎下)につきやすいとされています(THE CLINICの男性向けページ)。
- 腹部
- 胸・腰
- 顔(頬・顎下)
運動しても顔だけ残る、という実感を持つ人が少なくないのは、この分布と関係があります。体重を落とせば顔も締まると考えて先に減量する人は多いですが、皮下脂肪の落ち方には順番があります。
顔だけが最後まで残ったと感じたなら、そこで初めて脂肪吸引が候補に入るので、その順序で考えて構いません。
男性は「こけさせたい」、女性は逆
同じ湘南美容クリニック渋谷院の公式ページには、男性は頬をこけさせたがる人が多く、女性はふっくら残したがるという趣旨の説明もあります。ここは、けっこう大事です。
- 男性:頬をこけさせたい人が多い
- 女性:ふっくら残したい人が多い
取る量の希望が男女で逆を向いているなら、女性向けの症例や口コミをそのまま判断材料にはできません。「これくらい取ると自然」という感覚が、そもそもずれているからです。
頬をこけさせたいのか、あご下だけすっきりさせたいのかを先に言葉にしておくと、カウンセリングの話が早いです。
- 気になっているのは頬か、あご下か、それとも両方か
- こけさせたいのか、輪郭が見えれば十分なのか
- いつまでに、どの場面で見た目が整っていてほしいのか
女性の施術と何が違うのか(皮膚の厚さ・下顎角・出血量)

男性と女性の顔で違うのは皮膚の厚さ・骨格の見え方・出血量の3つだと公式に明言している院は、湘南美容クリニック渋谷院のメンズ向けページだけでした。
ここが記事の核です。書かれている内容を、そのまま順に見ます。
皮膚が厚いぶん、同じ量を取っても変化が見えにくい
女性と比べて男性のほうが皮膚が厚いため、同じ30ccを吸引しても見た目の変化は少なく見えてしまうことがあります(湘南美容クリニック渋谷院)。
取った量が同じでも外から見える結果は同じにならないため、期待値の置き方に直結します。女性の症例写真で「これくらい変わるのか」と思って臨むと、同じ量でも物足りなく感じる可能性があります。
- 同じ量を吸引しても、男性は皮膚の厚さぶん見た目の変化が少なく見える
- 女性の症例写真の変化量を、そのまま自分の期待値にしない
ひとつ補足しておくと、この説明が載っているのは脂肪吸引「注射」のページで、切開を伴う通常の脂肪吸引とは別の術式です(同院公式)。
皮膚の厚さという体の条件は共通しますが、施術名まで同じだとは読まないでください。
- 皮膚が厚いぶん、同じ量を取っても変化は見えにくい(体の条件)
- この説明があるのは脂肪吸引「注射」のページ。切開を伴う通常の脂肪吸引とは別の術式(施術名)
目指すゴールが違う(下顎角のライン)
下顎角とは、エラの下からあご先へ向かう骨の角の部分で、ここのラインが出ていると輪郭が締まって見えます。
だから男性は、フェイスラインをくっきり出したいという希望で相談に来ることが多いです(同院の公式ページ)。
- 下顎角:エラの下からあご先へ向かう骨の角の部分
- ここのラインが出ている=輪郭が締まって見える
逆に言えば、下顎角の上に脂肪が乗っていない人は脂肪を取ってもラインは出ないのは、骨格の角度で決まっている部分だからです。診察では「自分のもたつきは脂肪か、骨格か」を分けてもらってください。
出血量が多く、ダウンタイムが長引きやすい
男性は血管が太いため脂肪を取るときの出血量が女性より多くなる傾向があり、出血量が多いと腫れや内出血も強く出ます。だから一般的には男性のほうがダウンタイムが長くなることが多いです。
- 血管が太い→出血量が女性より多くなる傾向
- 出血量が多い→腫れ・内出血が強く出る
- だから一般的にはダウンタイムが長くなることが多い
湘南美容クリニック渋谷院の公式ページには、そう書かれています。この一文は男性が読むべき情報のなかでいちばん実務的だと思うのは、仕事の休みをいつ取るかがここで変わってくるからです。
- 書かれている:皮膚の厚さによる見え方の差/下顎角のラインという希望の差/出血量とダウンタイムの長さの差(いずれも湘南美容クリニック渋谷院 公式)
- 書かれていない:回復日数の男女別の目安/ヒゲ剃りを再開できる時期/腫れや内出血の隠しやすさ(記載なし)
「女性との違い」は、ほとんど書かれていない
正直に伝えておきたい点があり、「女性へ施術する際との違い」という見出しを立てている院はほかにもあるんです。
ところがガーデンクリニックのメンズ向けページで実際に読むと、中身はカウンセリングからデザイン、手術、アフターケアまで手順は性別で変わらないという説明でした。確認したのは同院公式で、2026年9月6日です。
- 見出し:「女性へ施術する際との違い」
- 中身:カウンセリング〜アフターケアの手順(性別で変わらず)
- 皮膚・脂肪・骨格の差への言及:なし(ガーデンクリニック公式)
皮膚や脂肪、骨格の差にはふれておらず、見出しは「違い」でも答えているのは手順の話なんです。
男性向けページ自体は増えているものの、その多くは女性向けの説明を男性の写真に差し替えたもので、体の条件の差まで踏み込んだものは少ないです。ここを知ったうえで読むと、情報の受け取り方が変わるはずです。
ダウンタイムは長引きやすく、しかも男性は隠しにくい

イメージ画像(実際の患者ではありません)
顔の脂肪吸引のダウンタイムは、男性のほうが長くなることが多いです(湘南美容クリニック渋谷院の公式ページ)。理由は出血量です。
そのうえ男性には、腫れや内出血を隠す手段が女性より少ないという事情も重なります。
期間の目安は、男女共通の説明しかない
各院が公表している経過の目安は、圧迫、腫れのピーク、内出血が引く時期、拘縮が落ち着く時期といった段階で示されています。ただ、そこに男女別の数字を出している院は確認できませんでした。
- 圧迫の期間
- 腫れのピーク
- 内出血が引く時期
- 拘縮が落ち着く時期
だから期間の目安そのものは、共通の説明を土台にするしかありません。
日ごとの経過は顔の脂肪吸引のダウンタイムをまとめた記事で各院の公表値を並べているので、そちらで確認してみてください。ここでは「その目安より長引く可能性を上乗せして考える」とだけ押さえれば十分です。
マスク・髪型で隠せるか(ここは見立て)
隠しやすさについては公式に書いている院が見当たらなかったので、以下は確認できた事実ではなく、一般的な回復の経過からの見立てとして読んでください。
顔の下半分の腫れや内出血はマスクである程度は覆えますが、覆えるのは口元とあごのラインまでです。頬骨の上や、首まで下りてきた内出血はマスクの外に出て、髪型で隠せる範囲ももみあげのあたりまでです。
- マスクで覆える範囲:口元・あごのラインまで
- マスクの外に出る範囲:頬骨の上・首まで下りた内出血
女性ならコンシーラーで色味を抑える選択肢がありますが、日常的にメイクをしない男性には現実的ではありません。ここは差が出ます。
だから対策は「隠す」ではなく「予定をずらす」に寄せたほうが確実です。人前に立つ日、写真を撮られる日、対面の商談から逆算して施術日を決めるほうが、当日になって困らずにすみます。
ヒゲ剃りはいつから戻せるか
ヒゲ剃りを再開できる時期を載せている院は、今回の確認先では見つからず、男性にはかなり切実な疑問なのに答えが公表されていないんです。ここは想像で埋めません。
- ヒゲ剃りの再開時期を載せている院:今回の確認先では0院
- ここは想像で埋めず、担当医に個別確認するのが前提
一般的な回復の経過から考えると、腫れや内出血が強い時期に刃を当てるのは避けたいという見当はつきます。ただし記載が無いため、これはあくまで一般的な回復傾向からの見立てにすぎません。
あご下を吸引した場合の剃り方と再開時期は、担当医に直接聞いてください。ここを想像で決めるのは禁物です。
- 出血量が多くなりやすい体質かどうか、診察でどう説明されたか
- ヒゲ剃り・洗顔・入浴を再開できる時期(担当医に個別に確認)
- 人前に出る予定から逆算した、施術日の置き方
頬・顎下・バッカルファット、男性はどこを吸うのか

イメージ画像(実際の患者ではありません)
男性の対象部位は頬と顎下です。THE CLINICの公式ページでも、男性の脂肪がつきやすい部位として顔のなかでこの2つが挙げられています(同院公式)。
ただ部位の呼び方は院によって細かく分かれるので、湘南美容クリニックのメンズ向けページで公表されている区分を並べると、こうなります。
| 部位の呼び方 | どのあたりか |
|---|---|
| ホホ | 頬のふくらみ。丸みの主役になる部分 |
| アゴ下+エラ下 | 二重あごと、下顎角のラインに乗る脂肪 |
| 頬骨上 | 頬骨の上側。ここが張ると顔の横幅が出る |
| ジョールファット | 口角の外側から、あごのラインに垂れてくる脂肪 |
出典は湘南美容クリニックのメンズ向け脂肪吸引注射のページです。
部位名がここまで細かいのは、取る場所を変えると輪郭の変わり方がまるで違うからです。
脂肪吸引・脂肪溶解注射・バッカルファット除去は別物
小顔施術としてひとまとめに語られがちですが、脂肪吸引と脂肪溶解注射、バッカルファット除去は別の施術で、名前が違えば通院回数も費用も回復にかかる時間も変わります。
- 脂肪吸引
- 脂肪溶解注射
- バッカルファット除去
今回調べた10サイトのうち4サイトは、この比較を独立した見出しで扱っていて、それだけ混同されやすいんです。カウンセリングで提案されたら、施術名を必ず聞き返してください。
どの部位をどれくらい取るかはこの記事の担当ではなく、顔の脂肪吸引の部位と量の決まり方にまとめてあります。量の目安まで知りたい人はそちらが入口です。
費用の目安と、5院のメンズ窓口を横並びで見る

顔の脂肪吸引の料金を男女で分けている院は、今回確認した5院の公式料金ページには見当たらず、男性だから高い、あるいは安いということはないという意味です。
まずは窓口の有無と、料金が公式で確認できるかどうかを並べます。
| クリニック | メンズ専用の窓口 | 顔の料金が公式で確認できるか |
|---|---|---|
| THE CLINIC | ○ 本体サイト内にメンズ向けページ | ○ 頬・顎下とも金額を公表 |
| ガーデンクリニック | ○ メンズ専用ページ | △ 「1部位132,000〜440,000円(税込)」の一括表示のみで、顔限定の金額は非公表 |
| TAクリニック | ○ 福岡院にメンズ向け料金ページ | ○ 頬・アゴ下の金額を公表(全国共通ページでも同額) |
| 湘南美容クリニック | ○ メンズ専用ドメイン sbc-mens.net | △ 脂肪吸引「注射」の金額のみ確認可。切開を伴う脂肪吸引の顔料金は確認できず |
| モッズクリニック | × 顔のメンズ専用ページは確認できず(メンズ専用は体幹部のみ) | ○ 頬・顎下とも金額を公表 |
△の2院は、隠しているわけではなく表示の作り方の問題ですが、読む側からすると比べられないことに変わりはありません。ここは正直に書きます。
公式で確認できた顔の料金
金額を公表している院を部位ごとに並べますが、すべて男女共通の料金です。
| クリニック | 頬 | 顎下(二重あご) | 備考 |
|---|---|---|---|
| THE CLINIC | 336,000円(税込369,600円)/会員270,000円(税込297,000円) | 336,000円(税込369,600円)/会員270,000円(税込297,000円) | 360脂肪吸引・ベイザー脂肪吸引・1Day脂肪吸引のいずれも同額 |
| TAクリニック | 220,000円/モニター132,000円 | 220,000円/モニター132,000円 | 全国共通ページでも同額を確認 |
| モッズクリニック | 352,000円/会員275,000円 | 352,000円/会員275,000円 | 頬+顎下のセットは484,000円/会員418,000円 |
| 湘南美容クリニック(注射) | ホホ90,000円/モニター70,000円 | アゴ下+エラ下135,000円/モニター105,000円 | 切開を伴う脂肪吸引とは別の術式。局所麻酔代込み |
出典は各院の公式料金ページで、確認日は2026年9月6日です。内訳はTHE CLINICの脂肪吸引料金/TAクリニックの顔の脂肪除去料金/モッズクリニックの脂肪吸引料金です。
税込か税別かの表記は院によって違うので、そこも合わせて見てください。
- 出典:各院の公式料金ページ
- THE CLINIC・TAクリニック・モッズクリニック・湘南美容クリニックの4院の料金を横並びで確認
気をつけたいのは、この金額が総額とは限らないことです。表示されているのは部位ごとの施術費のため、麻酔や薬、アフターケアが含まれるかは料金ページの表示だけでは判断できません。
湘南美容クリニックの注射施術のように局所麻酔代込みと明記している例もあれば、内訳を書いていない例もあります。
- 局所麻酔代込みと明記:湘南美容クリニック(注射施術)
- 内訳の明記なし:THE CLINIC・TAクリニック・モッズクリニック
だからカウンセリングでは、部位の値段ではなく「支払う合計額」を聞いてください。総額の考え方は顔の脂肪吸引の値段を総額で計算した記事で細かく分解しています。
- 顔の脂肪吸引は自由診療で、健康保険は使えません。全額が自己負担です
- 治療内容は、頬や顎下の皮下脂肪をカニューレで吸引する外科手術です
- 主なリスク・副作用として、腫れ・内出血・むくみ・拘縮(皮膚が硬く感じる状態)・左右差・凹凸・取りすぎによる頬のこけ・感染などがあります
- 回復には数週間から数ヶ月かかり、効果にも経過にも個人差があります
男性専門クリニックを選ぶべきか
男性専門クリニックやメンズ専用ページがあるかどうかは、通いやすさの問題であって、顔の脂肪吸引の腕とは別の話です。
表を見ると分かるとおり、顔の料金を公表しているモッズクリニックには顔のメンズ専用ページがありません。逆にメンズ専用ページを持つガーデンクリニックは、顔の金額を出していません。
- モッズクリニック:顔の料金は公表・顔のメンズ専用ページはなし
- ガーデンクリニック:メンズ専用ページあり・顔限定の料金は非公表
男性専門クリニックの利点は、待合室で気まずくなりにくいところにあり、そこを重く見る方は選ぶ理由になります。ただ判断の順番は逆にせず、先に見るのは顔の症例と説明の中身です。
医師の選び方は顔の脂肪吸引が上手い先生の選び方に集約しているので、比較の軸はそちらで確認してください。THE CLINICをもう少し知りたい人には、THE CLINICの評判をまとめた記事もあります。
メリットと、正直に知っておきたいデメリット

顔の脂肪吸引のメリットは、脂肪の量そのものを減らせることです。今回調べた10サイトのうち7サイトが、変化の出方の早さと脂肪細胞を取るため戻りにくいことをメリットに挙げていました。
一方でデメリットは、取り消しがきかない点に集約されます。
- 脂肪の量そのものを減らせる
- 変化の出方が早い
- 脂肪細胞を取るため戻りにくい
メリット:減量では動かなかった部分が動く
頬やあご下の脂肪は、体重を落としても最後まで残ることがあります。そこを物理的に減らせるのがこの施術のいちばんの利点で、ダイエットと違って取る場所を指定できる点も違います。
男性の場合ここにもう一段の条件が乗り、皮膚が厚いぶん見た目の変化が出にくいという説明があるので、変化の見え方も診察で聞いておいたほうが確実です。
デメリット:戻せないこと、そして休みが要ること
取りすぎた脂肪は元に戻せないため、修正するには別の部位から脂肪を注入することになり、費用も回復期間もあらためてかかります。左右差や凹凸が残った場合も同じで、直すには追加の施術が必要です。
- 取りすぎ→戻せない(修正には別部位からの脂肪注入が必要)
- 左右差・凹凸が残った場合も、直すには追加の施術が要る
そして、休みの問題。腫れと内出血は避けられませんし、男性は長引きやすい傾向があります。
予定を動かせない人にとってここは想像以上に重い制約になるうえ、費用が全額自己負担である点もデメリットとして数えておいてください。
| タイプ | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| あご下をつまむと厚みがしっかりある | ○ 向いている | もたつきの原因が脂肪。取れば輪郭が変わりやすい |
| 体重を落としても顔だけ変わらなかった | ○ 向いている | 顔は脂肪が残りやすい部位として公式にも挙げられている |
| 骨格でエラが張っているのが気になる | × 向いていない | 下顎角の角度は脂肪吸引では変わらない |
| もともと頬がこけ気味 | × 向いていない | 取りすぎると老けて見えやすく、戻すには脂肪注入が必要 |
| 人前に出る予定を動かせない | × 向いていない | 男性はダウンタイムが長引きやすく、隠す手段も限られる |
×が付いた人に無理に勧める理由はなく、受けないという結論もこの記事のなかにちゃんと置いておきます。判断の材料をもっと集めたい人は、やめた方がいいと言われる理由を整理した記事が参考になります。
症例写真は判断材料になるのか

イメージ画像(実際の患者ではありません)
症例写真は判断材料として参考になりますが、見るときにはコツがあります。厚生労働省の医療広告ガイドラインに関する資料が示すとおり、写真は撮り方ひとつで印象が変わりやすいものだからです。
- 症例写真は参考になるが、見方にコツが要る
- 撮り方ひとつで印象が変わりやすい(厚生労働省の医療広告ガイドライン資料が示す注意点)
各院の公式ページで症例写真を確認するときに見るべきポイントを、ここでまとめて書きます。そこが本題です。
今回調べた10サイトのうち6サイトは、症例写真を掲載していました。つまり写真を見ること自体は難しくなく、問題はそこから何を読み取るかです。
- 男性の症例が載っているか:女性の症例ばかりなら、男性の顔をどれだけ扱っているかは写真からは分からない
- 撮影の条件がそろっているか:角度・照明・表情が前後で違うと、脂肪の量以外の要素で見え方が変わる
- いつの時点の写真か:腫れが残る時期と、拘縮が落ち着いたあとでは輪郭の見え方が違う
- 取った量が書かれているか:量の記載があると、自分の希望と比べる手がかりになる
写真から分からないのは、その人の皮膚の厚さと、もともとの骨格です。男性は皮膚が厚いぶん変化が見えにくいという説明があるので、女性の症例の変化量をそのままあてはめないでください。
症例写真と口コミの見方は、口コミと症例写真をどう見るかの記事で掘り下げています。写真だけで院を決めそうになったら、いったんそちらを挟むのが安全です。
男性の美容医療は、もう珍しくない(20代男性の16.4%)

リクルートの美容センサス2024年下期(美容医療編)によると、20代男性の16.4%が直近1年のあいだに美容医療を利用しています。同じ調査の数字でいえば7人に1人強という水準です。
同じ調査で全体の利用率は男性7.8%なので、20代が突出して高いことになります。
| 女性 | 男性 | |
|---|---|---|
| 20代の1年以内利用率 | 23.2% | 16.4% |
| 全体の1年以内利用率 | 12.0% | 7.8% |
クリニックのコラムでこの種の統計を引いているところは、今回の10サイトでは1つもなかったので、あえて数字で置いておきます。
よく見る「20代男性が女性を逆転した」は、正しくない
ネット上には「20代男性の美容医療の利用率が女性を上回った」という話が流れていますが、一次資料にあたると、これは事実と違いました。
同じ調査によると20代の利用率は女性23.2%、男性16.4%で、女性のほうが高いままです。全体でも女性12.0%に対して男性7.8%という結果が、出典の資料には書かれています。
逆転はしていません。ここは、はっきり書いておきます。
- 20代の1年以内利用率:女性23.2%/男性16.4%
- 全体の1年以内利用率:女性12.0%/男性7.8%(リクルート美容センサス2024年下期・2024年12月12日公表)
それでも20代男性の6人に1人近くが利用しているのは同じ調査で示された事実で、「男が美容医療なんて」という前提のほうが実態から遅れているとは言えます。
調査の中身も書いておくと、出典はリクルート「美容センサス2024年下期《美容医療編》資料編」です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査対象 | 人口20万人以上の都市に住む15〜69歳の男女13,200人 |
| 調査方法 | インターネットアンケート |
| 実施期間 | 2024年8月 |
| 公表日 | 2024年12月12日 |
男性が受ける前に確認しておきたいこと

イメージ画像(実際の患者ではありません)
施術の流れは性別で変わらず、カウンセリング、デザイン、手術、アフターケアという手順は男女で同じです(ガーデンクリニックの公式ページ)。
変わるのは手順ではなく、そこで確認すべき中身のほうで、男性が聞いておきたいのは次の5つだと考えています。
- 自分のもたつきは脂肪か、骨格か:下顎角の角度が原因なら、脂肪を取ってもラインは出ない
- 皮膚の厚さを踏まえて、どこまで変わるか:男性は変化が見えにくいという説明がある以上、期待値をここで合わせる
- 出血量とダウンタイムの見込み:長引きやすいと説明する院があるので、最長でどれくらいかを聞く
- 総額と、修正が必要になったときの費用:施術費だけでなく、麻酔・薬・アフターケアまで含めて確認する
- ヒゲ剃り・洗顔・運動を再開できる時期:公表されていないので、その場で聞くしかない
カウンセリングを無料にしている院は多いので、1院で決めないでください。同じ顔を診てもらっても提案される術式や取る量の考え方には差が出て、その差こそ納得して決めるための材料になります。
もうひとつ。どんな相談にも「できます」と返す医師には、いったん保留を入れてください。向いていない可能性を先に言ってくれるかどうかは、判断材料として大きいです。
まとめ:女性向けの情報を、そのまま自分にあてはめない
男性の顔の脂肪吸引は、施術そのものが男性用に変わるわけではありません。変わるのは皮膚が厚いぶん変化が見えにくいこと、目指すラインが下顎角に寄ること、出血量が多くダウンタイムが長引きやすいことの3点です。
この3点を公式に書いている院は、調べたなかで1つだけでした。
だから男性向けページを読むときは、「女性向けの説明の写真だけ差し替えたものではないか」を疑いながら読んでほしいんです。
- もたつきの原因は脂肪か、下顎角の骨格か
- 皮膚の厚さを踏まえて、どこまで変化が見えるか
- ダウンタイムの見込みと、ヒゲ剃りを再開できる時期
次に読むなら、経過の日数を各院の公表値で並べたダウンタイムの記事が実用的です。院と医師を絞る段階なら、上手い先生の選び方から比較の軸を持っていき、急がずに決めて大丈夫です。
よくある質問
男性の顔の脂肪吸引は、女性と何が違いますか?
男性は女性より皮膚が厚いため同じ量を吸引しても見た目の変化が少なく見えること、下顎角のラインを出したいという希望が多いこと、血管が太く出血量が多くなりやすいことの3点が挙げられています。施術の手順そのものは性別で変わりません。
男性のほうがダウンタイムは長いのですか?
男性は出血量が多くなる傾向があり、腫れや内出血も強く出るため、一般的に男性のほうがダウンタイムが長くなることが多いです(湘南美容クリニック渋谷院の公式ページ)。ただし男女別の日数を公表している院は確認できませんでした。経過の目安は各院共通の説明を土台に、長引く可能性を上乗せして予定を組んでください。
顔の脂肪吸引の料金に、男女差はありますか?
今回確認した5院の公式料金ページでは、顔の脂肪吸引に男女別の料金は設定されていませんでした。料金は、THE CLINICが頬・顎下でそれぞれ336,000円(税込369,600円)、モッズクリニックが352,000円、TAクリニックが220,000円です。ただし表示は部位ごとの施術費なので、麻酔やアフターケアを含む総額はカウンセリングで確認してください。
男性専門のクリニックを選んだほうがいいですか?
メンズ専用の窓口があるかどうかは、通いやすさの問題であって施術の質とは別です。実際、顔の料金を公表しているモッズクリニックには顔のメンズ専用ページがなく、メンズ専用ページを持つガーデンクリニックは顔限定の金額を公表していません。待合室で気まずくなりたくないなら選ぶ理由になりますが、先に見るべきは顔の症例と説明の中身です。
ヒゲ剃りはいつから再開できますか?
再開時期を載せている院は、今回の確認先では見つかりませんでした。腫れや内出血が強い時期に刃を当てるのは避けたいという見当はつきますが、これは一般的な回復傾向からの見立てであって、公式情報ではありません。あご下を吸引する場合はとくに影響が出やすい部分なので、必ず担当医に確認してください。
マスクや髪型で、腫れを隠せますか?
隠しやすさについて公式に説明している院は見当たらず、以下は一般的な回復傾向からの見立てです。マスクで覆えるのは口元とあごのラインまでで、頬骨の上や首まで下りた内出血は外に出ます。髪型で隠せる範囲ももみあげ付近までです。メイクという選択肢を使いにくいぶん、隠すより予定をずらすほうが現実的だと考えています。
ここまで読んで、そもそも受けるべきか迷ったら、まず顔の脂肪吸引はやめた方がいいのか、後悔した人の理由から確認してみて、判断はそれからでも遅くありません。
参照
この記事の内容は、2026年9月6日時点の次のページをもとにしています。
- 5院(THE CLINIC・湘南美容クリニック・ガーデンクリニック・モッズクリニック・TAクリニック)の公式ページ

顔の脂肪吸引ナビ編集部
顔の脂肪吸引を検討する時に一番時間がかかるのは、クリニックごとに書き方が違う料金・保証・症例数を並べて比べる作業です。THE CLINIC・湘南美容クリニック・ガーデンクリニック・モッズクリニック・TAクリニックの公式情報と、厚生労働省・国民生活センターの公表資料を同じ形式で突き合わせ、比べやすく整理しています。

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